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gsplay.doc
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Wrap
Text File
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1994-11-16
|
39KB
|
947 lines
==========================================================================
MIDI sound display system GSPLAY/pure ver.1.02b#03 / [GS] emulation player
(C) 1993-1994, TaroPYON
==========================================================================
GSPLAYはMIDI用演奏データを演奏するプログラムです。
データファイルはスタンダードMIDIファイル(ファイル名の拡張子は.MID)と
EUPHONY 形式(ファイル名の拡張子は.EUP)に対応しています。ただし,内蔵音
源用に作成されたEUP ファイルは演奏できません。
GSPLAYには,以下のような特徴があります。
・各種演奏情報をリアルタイムに画面に表示します。
GSPLAYは,演奏データをリアルタイムに解析しGS音源の動作をエミュレー
トしています。演奏中でもGS音源の各種状態が即座にわかります。
・SC-55 液晶ディスプレイ・エミュレート
SC-55 等のMIDI音源についている液晶ディスプレイを,エミュレーション
によって画面上に表示しています。
液晶ディスプレスでアニーメションを使ったデータも再現できます。
・マルチポート対応
スタンダードMIDIファイル形式(format 1)の演奏データは,トラック設
定データファイル(拡張子.MTK)を用意することでトラック毎にMIDIポート
とMIDIチャンネルの指定・変更ができます。
これにより,MIDIポートを複数使う演奏データの再生も可能です。
・歌詞表示機能
GSPLAYはKOK 形式とKOK V2形式の2つの歌詞データファイルに対応してい
ます。
KOK 形式では,GSPLAYのすべての機能を利用しながら歌詞表示が行えます。
KOK V2形式は,全画面を利用した歌詞表示が可能で,直線や四角形といっ
た描画や16色TIF 画像データの表示が行えます。
・内蔵音源による演奏機能
TOWNS の内蔵音源をGS規格相当の音源として動作させることもでき,この
場合GS音源用に作成された演奏データをTOWNS の内蔵音源で再生することが
できます。
内蔵音源で演奏させる場合には別途音色データファイルが必要です。
・WRD 対応MIDIプレーヤ呼び出し機能
GSPLAYには外部のMIDIプレーヤを呼び出す機能があり,拡張子.WRDを持つ
歌詞データファイルを見つけると自動的に外部MIDIプレーヤを呼び出します。
外部MIDIプレーヤとしてHONESEN 氏の作成されたJ-COMPを登録しておくと,
WRD ファイル付の演奏データをGSPLAYから再生することができます。
・BGM 登録機能
複数の演奏データを登録して連続演奏やシャッフル演奏ができます。
BGM 登録ファイルはHEwin/EDIAと共通です。
※ GSPLAY/pure はOh!FM TOWNS 1993年「夏の特別号」に収録されたGSPLAYのバ
ージョンアップ版です。
**************************************************************************
☆ ファイル構成
**************************************************************************
┌──┬──────┬────────────────────────┐
│No. │ファイル名 │ │
├──┼──────┼────────────────────────┤
│ 1 │GSPLAY .DOC│説明ファイル(本ファイル) │
│ 2 │GSPKOK .DOC│歌詞表示機能についての説明ファイル │
├──┼──────┼────────────────────────┤
│ 3 │GSPLAY .EXP│本体実行プログラム │
│ 4 │GSTONE .DAT│音色名定義ファイル │
│ 5 │GSRYM .DAT│リズム音色名定義ファイル │
├──┼──────┼────────────────────────┤
│ 6 │GSSTD .MEX│GS音源初期化用MEX データファイル │
│ 7 │MT32 .MEX│MT-32 互換モード初期化用MEX データファイル │
├──┼──────┼────────────────────────┤
│ 8 │SAMPLE .KOK│サンプルKOK データ │
│ 9 │SAMPLE .MID│サンプルKOK 用演奏データ │
│ 10 │SAMPLE .MTK│サンプルKOK データのトラック設定ファイル │
│ 11 │SAMPLE .TIF│サンプルKOK 用TIFF画像データ │
└──┴──────┴────────────────────────┘
MIDIで演奏する場合には,ファイル2~4があれば十分です。
6,7はGS音源を初期化・設定するためのデータファイルです。
8~11は歌詞データのサンプルです。10のSAMPLE.MTKはサンプルデータの演奏
時には特に必要ありませんが,トラック設定ファイルの例として収録しています。
**************************************************************************
☆ 動作環境について,
**************************************************************************
OS: Towns システムソフトェア V2.1L31
メモリ: 3Mバイト以上(4Mバイト以上推奨)
MIDIインターフェース: FMT-402 ,FMT-403 ,MC-P23T
RS-232C MIDIアダプタ
**************************************************************************
☆ 使用,転載,再配付について
**************************************************************************
このプログラムの著作権は作者が保持しています。
以下の条件に従って自由に使用してください。
1. 著作権表示を変更しないこと。
2. このプログラムを使用したことによって生じた損害はまったく保証し
ない。
3. 作者はこのプログラムに不備があっても,それを訂正する義務を負わ
ない。
4. 収録されているすべてのファイルを一括して配付すること。
感想・障害報告等,作者への連絡は,
NIFTY-Serve ID:PAH01170
まで,願いします。
電子メールでのお問い合わせは返事が遅れたり,あるいは返信のメールが行かな
いこともありますので,予めご了承ください。
転載,再配付については作者の許諾を得る必要はありません。
**************************************************************************
☆ 使い方
**************************************************************************
■インストール
GSPLAYを使うのに最低限必要なファイルは,GSPLAY.EXPだけですが,音色名を
表示するには,GSTONE.DAT,GSRYM.DAT が必要です。
また,内蔵音源で演奏させるには別途音色定義ファイルと,音色データファイ
ルが必要です。
GSPLAYが使う各種データファイルはGSPLAY.EXPのあるディレクトリに置いてく
ださい。内蔵音源用の音色データファイルの格納場所は変更できますが,これに
ついては後で説明します。
取り合えず動かしてみたいという方はGSPLAY.EXPとすべて同じところに置いて
おけば大丈夫です。
■GSPLAYの使い方
【書式】
GSPLAY [<option>] [<filename>]
【パラメータ】
<option> GSPLAYの以下のオプションパラメータが指定できます。
(1) -gsPort <port>
GS音源が接続されているMIDIポートを指定します。
またスタンダードMIDIファイル形式の演奏データはこのオプショ
ンで指定されたMIDIポートに演奏データを出力します(EUP 形式の
場合,演奏データの出力先はヘッダ情報に従います)。
<port>はA~H,Rが指定できます(RはRS-232C MIDI)。
このオプションの指定がない場合はMIDIポートAが指定されたと
みなします。
【例】 -gsPort B
(2) -intPort <port>
内蔵音源で演奏するMIDIポートを指定します。
<port>はA~Hまで指定できます。
【例】 -intPort A
(3) -gsdFile <filename>
内蔵音源用のデフォルト音色定義ファイル名を指定します。
このオプションは-intportと同時に指定しなければ意味がありま
せん。
【例】 -gsdFile orche.gsd
(4) -wrdplay <filename>
WRD ファイル付きの演奏データを演奏する場合に呼び出す外部プロ
グラムを指定します。
このオプションが指定されているとき,WRD ファイルが存在する演
奏データはGSPLAYではなく外部プログラムによって演奏されます。
外部プログラムはネイティブモードの子プロセスプログラムとして
呼び出され,HEwin で用いられているDTA ライブラリの規約に基づい
てパラメータが渡されます。
現在のところ,HONESEN 氏の作成されたWRD プレーヤJ-COMPがこれ
に対応しており,このオプションでJ-COMPを指定しておくとWRD ファ
イルによる歌詞付データを鑑賞することができます。
【例】 -wrdplay E:/TOOL/jcomp.exp
※ WRD ファイルとは,PC-98シリーズ用MIDIプレイバッカー 「MIMPI」
(マスターネット[斎 藤]さん作のフリーソトウェア)で採用さ
れている歌詞データファイルのことです。
(5) -rsmidi
RS-232C MIDIアダプタを使って演奏したい場合に指定します。
スタンダードMIDIファイルの演奏データをRS-232C MIDIアダプタ
で演奏したい場合は,このオプションと-gsPort でMIDIポートもRS-
232Cを指定してください。
【例】 -rsmidi -gsPort R
<filename> 演奏ファイル名
起動直後に演奏する演奏データのファイル名を指定します。拡張子(
.MID/.EUP/.BGM)も指定してください。
【解説】
●MIDI音源での演奏
MIDIカード+外部MIDI音源モジュール(SC-55 等)で,演奏する場合は単に
そのままGSPLAYを起動するだけです。
演奏データの出力先をMIDI OUT 2やMIDIカード2,3等にしたいときは,オ
プションパラメータ「-gsPort」 でGS音源が接続されているMIDIポートを指定
してください。
GSPLAYは電子ボリュームの制御は(内蔵音源による演奏時のFM音源/PCM 音
源のミュート解除以外)いっさい行いませんので,FMT-403 の音声出力をTOWNS
本体のライン入力に入れている方はGSPLAY起動前にサイドワークのコントロー
ルパネルでLine-in ボリュームを設定しておくか,GSPLAY起動後に[System]メ
ニューの「Volume」でLine-in ボリュームを設定してください。
●内蔵音源での演奏
内蔵音源で演奏する場合は,オプションパラメータ「-intPort A」を指定し
てください。
内蔵音源で演奏する場合には音色定義ファイル(ファイル名の拡張子は.GSD),
音色データファイル(ファイル名の拡張子は.FMB,.PMB,SND )が必要です。
GSPLAYは演奏データファイル名の拡張子を.GSDに変更したファイル名を音色
定義ファイルとしますが,このファイルが演奏データファイルが格納されてい
るディレクトリに見つからない場合はデフォルト音色定義ファイルを使います。
デフォルト音色定義ファイルはSTANDARD.GSDですが,オプションパラメータ
-gsdFileで変更できます。なお,デフォルト音色定義ファイルは起動ディレク
トリ(GSPLAY.EXPが格納されているディレクトリ)にあるものとします。
●HEwin にアイテム登録して起動する方法
HEwin (ver.1.01b 以降)のアプリケーションセレクタにアイテム登録する
場合は,アイテム種別を「外部コマンド」(HEwin ver.1.01b では「DOS コマ
ンド」)にして,コマンド名のところにGSPLAY本体実行プログラムのファイル
名を指定してください。コンソールスイッチは必ずオフ(OFF )にしてくださ
い。
パラメータの指定もできます(パラメータはTownsMENU にアイテム登録する
場合と同じです)。
■メニュー
● [SYSTEM]
┌──┬────────────┬─────────────────┐
│Key │メニュー内容 │説明 │
├──┼────────────┼─────────────────┤
│(A) │About GSPLAY │バージョン,作成日時の表示 │
│(F) │Free memory │残りメモリサイズの表示 │
│(V) │Volume │電子ボリュームの設定 │
│(W) │Set wrd data palyer │WRD データプレーヤの設定 │
└──┴────────────┴─────────────────┘
● [MENU]
┌──┬────────────┬─────────────────┐
│Key │メニュー内容 │説明 │
├──┼────────────┼─────────────────┤
│(O) │Open & play │データファイルのオープン,演奏開始│
│(P) │Play │演奏開始 │
│(S) │Stop │演奏停止 │
├──┼────────────┼─────────────────┤
│(W) │Wrd data player │WRD プレーヤの呼び出し │
│(M) │Send Mex file │MEX データファイルの送信 │
└──┴────────────┴─────────────────┘
(O) Open & play
演奏データファイルを指定し,演奏を開始します。
(P) Play
オープンされている演奏データを曲の最初から演奏します。
(S) Stop
演奏を中止します。
(W) Wrd data player
起動時のオプションパラメータは-wrdplayで指定された外部プログラ
ムを呼び出します。
-wrdplayが指定されていない場合は使うことができません。
詳しくは,パラメータの-wrdplayの説明を見てください。
(M) Send Mex file
MEX データファイルを音源に送信します。
収録ファイル中のGSSTD.MEX ,MT32.MEXはGS音源をそれぞれ標準状態,
MT-32 互換モードに設定するためのデータファイルです。
GS音源を初期化したりMT-32 互換モードにしたい場合は,これらのMEX
データファイルを指定してください。
● [BGM]
複数の演奏データファイルを登録して管理する機能です(HEwin のBGM 機能
と同じものです)。
・[PLAY]
登録曲の演奏を開始します。
・[title]
登録曲のタイトルを入力・変更します。
・[filename]
演奏データファイルのファイル名を指定・変更します。
・[init.file]
演奏開始前に音源に送信するMEX データファイルを指定します。
収録ファイル中のGSSTD.MEX ,MT32.MEXはそれぞれ,GS音源を標
準状態,MT-32 互換モードに設定するためのデータファイルです。
演奏を開始する前に,GS音源を初期化したりMT-32 互換モードに
したい場合は,これらのMEX データファイルを指定してください。
・[CLEAR]
曲を登録解除します。
・[APPEND]
BGM リストに演奏データファイルを追加します。
・[FILE]
(C) Clear all
(S) Save list
(L) Load list
(C) Clear all
BGM リストに登録されている曲をすべて消去します。
(S) Save list
BGM リストの内容をファイルに保存します
ファイル名の拡張子は.BGM です。
(L) Load list
BGM リストの内容をファイルから読み込みます。
ファイル名の拡張子は.BGM です。
・[STOP]
演奏を中止します。
・[SETUP]
(M) Play Mode
(S) SMF default port
(P) MEX send port
(W) MEX send Wait time
(M) Play Mode
演奏モードを指定します。
(C) Continue 登録されている曲を順に再生します。
最後の曲が演奏し終わると演奏を中止
します
(R) Repeat all 登録されている曲を順に演奏します。
最後の曲が演奏し終わると最初の曲に
戻ります
(O) Repeat one 1曲だけを連続して演奏します。
(S) Shuffle 登録されている曲をランダムに演奏し
ます。
(S) SMF default port
スタンダードMIDIファイル形式の演奏データファイルの演奏データ
出力MIDIポートを指定します。
(P) MEX send port
MEX データファイルの出力MIDIポートを指定します。
(W) MEX send Wait time
MEX データファイルの出力時のウェイトを指定します。
● [GS]
┌──┬────────────┬─────────────────┐
│Key │メニュー内容 │説明 │
├──┼────────────┼─────────────────┤
│(G) │GS system reset │GS音源の初期化 │
└──┴────────────┴─────────────────┘
**************************************************************************
☆ 画面,機能説明
**************************************************************************
●タイトル表示部
左から,演奏データの
FILE: …ファイル名
TITLE: …タイトル
COPYRIGHT: …コピーライト
を表示します。
コピーライトはEUP ファイルの場合は,データを作成したアプリケーションの
名前を表示します。
●パート情報表示部
画面の上半分に1~16まで並んでいる部分です。
以下の情報表示,機能が配置されています。
・パート番号
・プレイ/ミュートスイッチ
・MIDIチャンネル
・インスツゥルメント(バンク,プログラム)
・レベルメーター
・パンポット
・ピッチベンド
・R リバーブ
・C コーラス
・V ボリューム
・E エクスプレッション
・コントロールメニュー
●マジカルサウンドプレーヤ
画面右下に配置されている部分は,各パートの音程を表しています。
黄色に点灯している部分が発音されている音程を表します。
●SC-55 液晶ディスプレイ互換部
画面下の中央部分は,SC-55 等の液晶ディスプレイをエミュレートして表示し
ている部分です。
●マルチディスプレイモニタ
SC-55 液晶ディスプレイ互換部の下に配置されている部分は,コントロールモ
ニタと,キーモニタとに切り替わります。
[CC]ボタンを左クリックするとコントロールモニタ,[KEY] ボタンを左クリッ
クするとキーモニタとなります。
GSPLAY起動直後はコントロールモニタになっています。
コントロールモニタには,
P.R. …パーシャルリザーブ数
Hold1 …ホールド1スイッチの状態
PorSw …ポルタメントスイッチの状態
SosSw …ソステヌートスイッチの状態
Soft …ソフトスイッチの状態
M/P …モノ/ポリの状態
を表示します。
キーモニタは,各パードの発音中の音程を横スクロールしながら表示します。
●ドラムインスツゥルメントモニタ
画面下の右部分は,発音されたリズム音色を表示します。
表示されている内容は左から,
マップ
キーナンバー
音色名
ピッチ
レベル
パンポット
リバーブデプス(16進数)
コーラスデプス(16進数)
となっています。
●演奏情報表示部
ドラムインスツゥルメントモニタの下には,テンポ,拍子,4分音符の分解能,
小節といった演奏情報を表示します。
●歌詞表示部
HEPLAYやHEat内蔵のHEPLAYでサポートされているKOK ファイル形式の歌詞を表
示する部分です。
●PFキー
・[PF1] OPEN
演奏データファイルを指定し,演奏を開始します。
・[PF2] PLAY
オープンされている演奏データを曲の最初から演奏します。
・[PF3] STOP
演奏を停止します。
・[PF5] BGM
BGM 設定ダイアログを呼び出します。
・[PF6] INST
各パートの音色名を画面に重ねて表示します。
マウスボタンかキーを押すと元に戻ります。
・[PF7] PITCH
各パートのピッチベンドを画面に重ねて表示します。
マウスボタンかキーを押すと元に戻ります。
・[PF8] MOD
各パートのモジュレーション・デプスを画面に重ねて表示します。
マウスボタンかキーを押すと元に戻ります。
・[CTRL]+[PF12] EXIT
GSPLAYを終了します。
**************************************************************************
☆ トラック設定データファイルについて
**************************************************************************
EUP ファイルでは各トラックのMIDIポートやMIDIチャンネルはヘッダとしてファ
イル内部に格納されていますが,スタンダードMIDIファイルでは通常そういった情
報は含まれていません。
そこで,GSPLAYでは各トラックの設定情報を演奏データファイルとは別のデータ
ファイルで指定できるようにしています。
トラック設定データファイルは,演奏データファイルの拡張子を.MTKに変更した
ものとし,スタンダードMIDIファイル形式の演奏データ毎に持つことができます。
トラック設定データファイルは通常のテキストファイルとし,テキストエディタ
で自由に作成・編集することができます。
トラック設定データファイル中では,次の書式でトラック情報を指定します。
┌──────────────────────────────────┐
│.track <トラック番号> port:<MIDIポート> ch:<MIDIチャンネル> │
└──────────────────────────────────┘
先頭のキーワード「.track」は行頭に指定してください。
トラック番号は,通常は1から指定します。トラック番号0も指定できすが0番
はコンダクタトラック(テンポや拍子を指定するトラック)を表します。format 0
のスタンダードMIDIファイルのは,単一トラックですのでトラック番号は0しか指
定できません。
また,ここで指定するトラック番号は各トラックの順番を決めるもので,トラッ
ク番号に100 を指定しても 100個のトラックがあることにはなりません。たとえば,
コンダクタトラックを除き4つのトラックから構成される演奏データファイルの場
合,トラック番号は{1,2,3,4},{10,20,30,40},{1,5,16,24}
といった具合いに自由に決めることができます。
MIDIポートは,指定トラックの演奏データを出力するMIDIポートをA~Gの間で
指定します。
MIDIチャンネルには,MIDIチャンネルを1~16の範囲で指定します。MIDIチャン
ネルに「OMNI」を指定した場合オムニモード,「OFF 」を指定した場合はそのトラ
ックは演奏されなくなります(チャンネル・メッセージを送信しなくなります。た
だしシステム・エクスクルーシブ・メッセージは送信します)。
【トラック設定データファイルの例】
┌──────────────────────────┐
│.track 1 port:A ch:1 │
│.track 11 port:A ch:OMNI │
│ │
│.track 21 port:A ch:11 │
│.track 22 port:A ch:12 │
│ │
│.track 31 port:A ch:3 │
│.track 32 port:A ch:4 │
│.track 33 port:A ch:5 │
│.track 34 port:A ch:6 │
│ │
│.track 51 port:A ch:7 │
│.track 52 port:A ch:8 │
│ │
│.track 53 port:A ch:13 │
│.track 54 port:A ch:14 │
│.track 55 port:A ch:15 │
│.track 56 port:A ch:9 │
│.track 57 port:A ch:16 │
└──────────────────────────┘
HE386 V3で作成した演奏データの場合,MML ソースファイル中に指定するトラッ
ク設定(.track)がそのまま使えます。
※ トラック設定データファイルはスタンダードMIDIファイル形式の演奏データに
対してのみ有効です。
**************************************************************************
☆ 内蔵音源での演奏について,
**************************************************************************
GSPLAYはTOWNS の内蔵音源を,GS規格のサブセット相当の音源として動作させる
ものです。
GSPLAYはSC-55 やFMT-403 といったGS音源用に作成された演奏データを内蔵音源
だけで再生することができますが,音色の違いや最大同時発音数の違いにより音楽
にならない(まともに聴けない)場合もあります。
内蔵音源の最大同時発音数は最大14音とみなせますが,GS規格では24音以上とさ
れています。よって,同時発音数が14音を越えような演奏データはGS音源と同じよ
うには演奏できません。
仮に最大同時発音数が十分に足りたとしても,SC-55やFMT-403とは音色が異なり
ますから,元の演奏とはかなり異なったものになります。
●システム・エクスクルーシブ・メッセージについて,
GSPLAYはGS音源(SC-55/FMT-403 )のシステム・エクスクルーシブ・メッセッー
ジ(の一部)も受け付けますが,デバイスIDは17に固定でチェックサムは無視しま
す。
●PCM 音源について,
PCM 音源の発音には楽器モードと音声モードがあります。
楽器モードのデータファイルはPMB ファイルで,音声モードのデータファイルは
SND ファイルと呼ばれます。
楽器モードではPCM データはウェーブRAM の容量(64Kバイト)までしか使えま
せんが,音声モードでは実装RAM 容量の許すかぎりPCM 再生ができます。
TOWNS での標準的な演奏ドライバは楽器モードしか使っていませんが,GSPLAYは
音声モードをサポートし大量のPCM データを演奏に使うことができます。
ただし,音声モードはソフトウェアに相当に負担がかかり,演奏のテンポに影響
をおよぼすことがあります。音声モードの発音数は最大でも4音くらいにしたほう
がいいでしょう(PCM 音源の8音すべてを音声モードにすることもできますが,あ
まり実用にならないでしょう)。
GSPLAYでは楽器モードと音声モードは両方同時に使うことができますが,音声モ
ードで使う音源数によって楽器モードで使えるのPCM データの大きさがかわります。
楽器モードのPCM データは最大64Kバイトですが,音声モードを1音使う毎に8
Kバイトづつ少なくなります。たとえば,音声モードを2音使う場合,楽器モード
のデータサイズは,
64Kバイト - 8Kバイト×2音 = 48Kバイト
で,48Kバイトまでとなります。
●音声モードでの制限について,
PCM 音源を音声モードで使った場合には,音発中にボリュームを変化させること
ができません。
音声モードでの音量はベロシティによってのみ変化します。
GSPLAYはコントロールチェンジのボリュームやエクスプレッションを音声モード
で使えますが,これはベロシティを調整して行っています。
FM音源やPCM 音源の楽器モードではノートオフ受信後もリリースによってしばら
くは発音が続きますが,音声モードにはエンベロープ処理がありませんのでノート
オフを受信すると発音はすぐに止まります。
ただし,音声モードの大部分はリズムパートで使われますのでリリースがなくと
もそれほど問題はないはずです。これは,リズムパートの楽器のほとんどはノート
オフは受け付けないように設定されており,ノートオフを受信してもその音が鳴り
おわるまで発音し続けます。
音声モードでも音階は付けられますが,サンプリングした原音より高い音は発音
できません(サンプリングレートを最高でサンプリングされている場合)。
●データファイルの検索パスについて,
FMB ファイル,PMB ファイル,SND ファイルは,それぞれ以下の順番に検索しま
す。
・FMB ファイル
(1) 起動ディレクトリ
(2) 環境変数FMINSTに指定されているディレクトリ
(3) ホームディレクトリ上にあるテキストファイルFMINST.DATに指定され
ているディレクトリ
・PMB ファイル
(1) 起動ディレクトリ
(2) 環境変数PCMINSTに指定されているディレクトリ
(3) ホームディレクトリ上にあるテキストファイル PCMINST.DATに指定さ
れているディレクトリ
・SND ファイル
(1) 起動ディレクトリ
(2) ホームディレクトリ上にあるテキストファイル SNDINST.DATに指定さ
れているディレクトリ
※ 起動ディレクトリ … 実行中のGSPLAY.EXPが格納されているディレクト
リ
※ ホームディレクトリ… 環境変数PRIDE に指定されているディレクトリ。
環境変数PRIDE されていない場合にはGSPLAY起動
直後のカレントディレクトリがホームディレクト
リとなる。
●GS音源用の曲を(それなりに)聴くために,
本物のGS音源用(SC-55やFMT-403)に作成された演奏データをGSPLAYと内蔵音源
で,それになりに音楽として聴くためには音源の配分が重要となります。
内蔵音源は最大14音まで同時に発音できますが,FM音源が6音,PCM 音源が8音
(PCM 音源はさらに楽器モードと音声モードがあります)に分かれています。
たとえば,楽器の音色がFM音源ばかりに偏るとFM音源は6音までしか発音できま
せんから,発音数が6音を越えると演奏の途中で音が切れることになります。
GSPLAYでは楽器の音色ごとにFM音源で鳴らすのか,PCM 音源で鳴らすのか指定で
きますので,これをうまく配分して指定してやる必要があるということです。
たいていの現代のポップス系の曲は,大まかにメロディ,伴奏,ベース,ドラム
ス&パーカッションといった構成になっていると思われますが,ベース,ドラムス
&パーカッションはPCM 音源に割り当て,残りをFM音源に割り当てるようにすると
たいていの曲はそこそこ演奏できます。
それでもFM音源の発音数が足りなくなることが多いようですので,場合によって
は伴奏の一部をPCM 音源に割り当てる必要があります。
ピアノ曲は,音色がピアノだけに偏ってしまいますので,FM音源で演奏する場合
には6音まで,PCM で演奏する場合には8音までとなってしまいます。
クラッシック系の曲は,ドラムス&パーカッション系の音色はそれほど必要とし
ませんので,ストリングス等の音色をPCM に割り当てるようにするといいでしょう。
コツは,メロディ等の旋律がはっきりしている楽器はなるべくFM音源に割り当て
ることです。ですが,FM音源は6音しかないのですぐに発音数が足りなくなります。
これを解決するため部分的にPCM 音源で補い,FM音源の負担を軽くすることです。
ここで重要なのはPCM 音源にはPCM 音色データが必要だということです。
FM音源にも音色データは必要ですがこれは大きさも小さいのでなんとでもなりま
す。
しかし,PCM 音源には大量のデータが必要です。
GSPLAYでどんな曲を演奏しても,それなりのレベルで演奏させようと思うと3~
5MバイトくらいのPCM データを用意する必要があります。演奏中,PCM データは
すべてメモリ上に置かなければなりませんので,それだけの実装メモリも必要です。
しかし,一曲の中でそれらのPCM データすべてを使うことはありませんので,曲
ごとにPCM データを用意するようにするといいでしょう。
**************************************************************************
☆ 注意・補足,その他
**************************************************************************
●制限事項
・ 内蔵音源用として作成されたEUP ファイルは演奏できません。
・ EUP ファイルの演奏データの出力先(MIDIポート)は変更できません。
EUP ファイルを演奏する場合は,常にEUP ファイル中の演奏情報に従っ
て出力します。
●MEXデータファイルに関して,
MEX データファイルはHEat ver.1.02c以降のMIDIファイラ機能を使って作成
することができます。
MEX データファイルのファイルの中身はMIDI音源に送信するシステムエクス
クルーシブメッセージが書かれているだけですので,システムエクスクルーシ
ブメッセージの形式がわかればファイルをバイナリで編集できるエディタ等(
DIN.EXP等)で作成することもできます。
収録ファイル中のMT32.MEX はGS音源をMT-32 互換モードに設定するためのも
のですが,MT-32 互換音色配列がないGS音源(SC-33等)では使えません。
●GSPLAYの表示に関して,
HEPLAYではトラック単位に表示を行っていましたが,GSPLAYでは1~16まで並
んでいる表示はGS音源の各パートに対応しています。
GSPLAYは,GS音源の動作をエミュレートしていますが,エミュレートは完全で
はないため,演奏データによっては実際の演奏とは異なる表示をします。
・システムエクスクルーシブメッセージ
システムエクスクルーシブメッセッージのデバイスIDは17に固定でチェックサ
ムは無視します。
・ノートオン/ノートオフ
GSPLAYでは,ノートオンとノートオフの数が一致していることを前提に表示を
行っています。ノートオンに対してノートオフの数が足りない場合は,表示が残
ったままになります。
EUP 形式の演奏データはノートオン/ノートオフは1対1に対応していますが.
スタンダードMIDIファイルでは,ノートオフがないこともあります。
・レベルメータ
レベルメータは音量を表しますが,実際の音量とは異なります(マスターボリ
ューム,メインボリューム.エクスプレッション,ベロシティから決めています
)。
レベルメータの動作は,ノートオンとノートオフに連動しています。実際の発
音は既に止まっていても,ノートオフを受信しない限りレベルメータは表示され
たままとなります。
スタンダードMIDIファイルでは,ノートオフがないようなデータもありますの
で,このような演奏データは表示が残ったままとなります。
**************************************************************************
☆ MIDIインプリメンテーション・チャート
**************************************************************************
Date :Feb. 4. 1993
Model (TownsGSPLAY) MIDI Implementation Chart Version :1.00
+---------------------------------------------------------------------------+
| Function ... | Transmitted | Recognized | Remarks |
|-------------------+----------------+----------------+---------------------|
|Basic Default | x | 1-16 | |
|Channel Changed | x | 1-16 each | |
|-------------------+----------------+----------------+---------------------|
| Default | x | Mode 3 | |
| Mode Message | x | Mode 3, 4(m=1) | *2 |
| Altered | ************** | | |
|-------------------+----------------+----------------+---------------------|
|Note | x | 0-127 | |
|Number | True voice| ************** | 0-127 | |
|-------------------+----------------+----------------+---------------------|
|Velocity Note ON | x | o | |
| Note OFF | x | x | |
|-------------------+----------------+----------------+---------------------|
|After Key's | x | x | |
| Ch's | x | x | |
|-------------------+----------------+----------------+---------------------|
|Pitch bender | x | o |Resolution:14bit |
|-------------------+----------------+----------------+---------------------|
| 0/32| x | *3 |Bank select |
| 1| x | *1 |Modulation |
| 5| x | x |Portameto time |
| 6,35| x | *3 |Data entry |
| 7| x | *1 |Volume |
|Contorol 10| x | *1 |Panpot |
| 11| x | *1 |Expression |
|Change 64| x | x |Hold1 |
| 65| x | x |Portament |
| 66| x | x |Sostenuto |
| 67| x | x |Soft |
| 91| x | x |Effect1 depth(reverb)|
| 93| x | x |Effect3 depth(chorus)|
| 98,99| x | *1 |NRPN LSB,MSB |
| 100,101| x | *1 |RPN LSB,MSB |
| 120| x | o |All sound off |
| 121| x | o |Reset all controllers|
|-------------------+----------------+----------------+---------------------|
|Prog | x | *1 | |
|Change | True # | ************** | 0-127 | |
|-------------------+----------------+----------------+---------------------|
|System Exclusive | x | o | |
|-------------------+----------------+----------------+---------------------|
|System | Song Pos | x | x | |
| | Song Sel | x | x | |
|Common | Tune | x | x | |
|-------------------+----------------+----------------+---------------------|
|System |Clock | x | x | |
|Real time |Commands| x | x | |
|-------------------+----------------+----------------+---------------------|
|Aux |Local ON/OFF | x | x | |
| |All Notes OFF| x | x | |
|Mes- |Active Sense | x | x | |
|sages|Reset | x | x | |
|-------------------+----------------+----------------+---------------------|
|Notes | *1 o x can be selectable |
| | *2 Recognize as m=1 even if m≠1 |
| | *3 o x can be selectable, only using the receive |
| | switch of control change (all) |
+---------------------------------------------------------------------------+
Mode 1 : OMNI ON, POLY Mode 2 : OMNI ON, MONO o : Yes
Mode 3 : OMNI OFF, POLY Mode 4 : OMNI OFF, MONO x : No
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☆ 変更履歴
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■ ver.1.01e (ver.1.01d からの変更点
・RS-232C MIDI アダプタに対応
■ ver.1.01f #01 (ver.1.01e からの変更点
・ファイルセレクタに全ファイル指定を追加
・FMT-401 に対応
■ ver.1.01f #02 (ver.1.01f #01 からの変更点
・内蔵音源での演奏時に,最初に演奏する曲の初期化が正常に行われない
障害を修正
■ ver.1.01f #03 (ver.1.01f #02 からの変更点
・小節単位の巻き戻し/早送りをサポート(スタンダードMIDIファイルのみ)。
■ ver.1.01f #04 (ver.1.01f #03 からの変更点
・演奏データファイルの読み込みが遅くなるため,小節単位の巻き戻し/早送り
機能は削除した。
・FM音源をBIOSを使わずに直接制御するようにした。
■ ver.1.02a #01 (ver.1.01f #04 からの変更点
・KOK V2形式をサポート
■ ver.1.02a #02 (ver.1.02a #01 からの変更点
・KOK V2形式に変数と数式計算をサポート
■ ver.1.02a #03 (ver.1.02a #02 からの変更点
・KOK V2形式のTIFF表示にパレットの有効/無効スイッチを追加
・KOK V2形式での演奏後に編集機能が正常に動作しない障害を修正
■ ver.1.02a #04 (ver.1.02a #03 からの変更点
・表示の高速化
・ドラムインスツゥルメントモニタを6×8ドットフォントで12行表示するようにした
・コントロールモニタに各パートのパーシャルリザーブ数を表示するようにした
■ ver.1.02a #05 (ver.1.02a #04 からの変更点
・プレイ/ミュートスイッチをダブルクリックするとソロ演奏になるようにした
■ ver.1.02a #06 (ver.1.02a #05 からの変更点
・ドラムセットアップパラメータの内容を"GSRYM.DAT"で定義するようにした。
■ ver.1.02a #07 (ver.1.02a #06 からの変更点
・オプションパラメータ"-gsPort" で,スタンダードMIDIファイルとMEX ファイ
ルのデフォルト出力ポートが切り替わるようにした。
■ ver.1.02b #01 (ver.1.02a #06 からの変更点
・-wrdplayオプションを追加
・トラック設定データファイル(MTK ファイル)の読み込み機能を追加
■ ver.1.02b #02 (ver.2.02b #01 からの変更点
・KOK V2に以下のコマンドを追加。
resolution …画面モードの変更
writePage …書き込みページの変更
fontcolor …フォントカラーの設定
fontzoom …フォント拡大率の設定
fontlocate …フォント表示位置の設定
fontdirectione …フォント表示方向の設定
fontstyle …フォントスタイルの設定
fontdisplay …フォント描画モードの設定
text …フォント表示
iconload …アイコンデータファイルの読み込み
iconput …アイコン表示
■ ver.1.02b #03 (ver.2.02b #02 からの変更点
・SYSTEM メニューに「Set wrd data player」を追加